ベルギービール名誉騎士ブログ 2023年2月号

みなさんこんにちは。

今回はコンテナの中身が日本に到着するまでの一番大事なインボイスという書類の話をします。

コンテナの中身は弊社は大体40feetのリーファー(定温)コンテナを使うわけですが、1社のビールだけなくいろんなブルワリーのビールを一緒にしてコンテナを作ります。

それぞれのブルワリーからインボイスInvoiceと言われる書類、今は大体pdfで送られてきます。

インボイスが請求書であるのはもちろんでその紙に書かれた金額をそのブルワリーと決めた日時でお金を支払います。
ベルギービールの場合であればユーロで支払うわけですね。
ただしインボイスというのはただ請求書というよりも正確にはカスタムインボイスつまり税関用に作る貨物の中身を伝える書類でもあります。
(ちなみにデ・ドレ醸造所のインボイスは数字まで手書きでインボイスまで芸術的です。)

例えばこの時に販促品としてデリリウムグラスを無料でブルワリーが送ってくれる場合に無料であってもそのグラスに通常であればいくら支払っているのかを明示しなければいけません。
関税などの税金は通常に買っている場合と同額払わないといけないからです。
これをわざと海外と結託して商品に価値がないことにして税金を意図的に下げることは絶対に許させません。
つまり支払う金額を伝えるだけでなく商品の価値を伝える書類とも言えますね。

多くのブルワリーでコンテナを埋めているうちの場合はカバーリングインボイスという書類を僕らが作成しています。
色々なブルワリーのインボイスはそれぞれ書式が違うため一つの書類にまとめてコンテナの中にどのような価値のものがどれだけ入っているのか一つの書類にまとめるイメージです。

こういう書類は少しでも間違っていると問題になります。
下手すると脱税になっちゃいますからね。
輸入というと海外に買い付けに行ってすごく自由な人のイメージを持たれている人が多いですが実際の輸入事務はこういう地道ですごく細かい作業の方が多いんです。
輸入をやりたい方は買い付けることばかり考えていることが多いのですがまずその商品をどこで売るのか考えていないまま輸入を始めたいと相談に来る方が多いです。
そういうギャップについて採用でもよくアドバイスすることもあったりします。
在庫との戦いにもなりますからね。
細かい作業や細かいチェックが必要です。

そういう僕らもコロナの中で何をどれだけ輸入するのか本当に悩まされました。
ただし今年はいろんなビールを輸入することにトライしたいと考えております。
夏に向けて発注をしているところですのでぜひご期待ください。
それでは。

RIO(菅原 亮平)

代表略歴

菅原亮平(すがわら りょうへい)
1979年生まれ、福岡県出身。

  • 鹿児島県ラ・サール中学・高校で寮生活を経て、2002年早稲田大学建築学科卒業。
  • 大学在学中に事業の企画書を持ち込んだ縁で卒業後にタリーズコーヒージャパン株式会社にて1年半ほど勤務。
  • 当時の社長に経営指導を受け、飲食業界に携わる。
  • 2004年六本木に「ベル・オーブ」1号店をオープン。
  • 2005年から、現地よりベルギービールを直輸入し、2006年には卸事業を展開。
  • 2010年9月ベルギー本国より、ベルギービール名誉騎士を受勲。
  • 2014年アメリカからのビール直輸入・卸を開始。
  • 2015年5月、ベルギーにて子会社RIO BREWING&CO.SPRLを設立。
  • 同年6月にEVER BREW株式会社(本社最寄り:虎ノ門)に社名変更。
  • 2016年フランス、サンテミリオンにてサンテミリオンワイン騎士受勲。
  • SASUKE2回出場、マッスルミュージカル初代メンバー