ベルギービール名誉騎士ブログ 2023年3月号

みなさんこんにちは。

前回はインボイス、そしてカバーリングインボイスなど通関を切る前に必要な書類の話をさせていただきましたが今回はその通関を切る保税倉庫など説明していきます。

船が港に着く数日前に船会社からアライバルノーティスという書類が送られてきます。

船が届いて商品はコンテナヤードというところに陸揚げされて一定期間内に保税倉庫に移動させないとデマレージと言って超過の保管代を徴収されます。

早く保税倉庫に移動させる必要があるわけです。
その保税倉庫とはなんでしょうか?

話題のAI、ChatGPTに保税倉庫について聞いてみました。

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保税倉庫とは、輸入品を税金や関税がかからない状態で保管することができる倉庫のことです。
保税倉庫は、輸入した商品を国内市場に出す前に保管しておくことで、商品の付加価値を高めたり、輸出する場合に関税や税金を支払う必要がなくなったりする利点があります。

保税倉庫は、一般的に港湾や空港周辺に設置されています。
輸入業者が保税倉庫を利用する場合、倉庫内での保管期間中に税金や関税を支払う必要がなく、商品の加工や製造、再輸出などが行われる場合には、関税や税金を支払う必要がなくなります。

保税倉庫は、国内市場に出荷する前に商品を保管する場合や、輸入品を加工して再輸出する場合、または商品の需要が一定しない場合にも利用されます。
ただし、保税倉庫を利用する場合は、輸入した商品が保税倉庫に入庫した時点で、関税や税金を支払う必要があります。

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確かにすごい。。
既に僕の説明を超えています。。

ただし最後間違えてるようです。
保税倉庫は入庫した段階で関税や税金を支払うのではなく、これらを支払うのは通関を切る際です。
通関を切るまでは通常の倉庫には運べません。
移動したら密輸ということになってしまいます。

ちなみに保税倉庫は通常の倉庫として使える場合もあります。
保税倉庫と通常の倉庫を別としている倉庫も多くありますが、EVER BREWの保税倉庫は通関を切ってそのまま倉庫として使えます。
通関を切ってから移動する必要もないので通関を切っているビールと未通関のビールが並んでいたりするわけです。
ランビックなど醸造工程が非常に複雑だったり原材料表(イングレ)が複雑だったりする場合は通関を別で切ったりしています。
その間に暑い保管場所になることもなく、定温の倉庫に保存していることになるのでビールの劣化も防げます。
クオリティーにも役立ちます!

フルーツビールやランビックは輸入の手間も少し面倒なんですね。
特に初めての商品は大変な時がありますし情報が足りずにベルギー側など海外に質問したりします。

通関を切る際に酒税など税金を支払って(乙仲という業者様が一旦立て替えたりも可能)輸入許可書が発行されるわけですが、通関の際に必要な書類 PL、B/Lなど次回説明します。
輸入はこのあたりの説明で最後になりますかね。

次回もおそらく輸入の説明になりますが、最後までお付き合いくださいませ。

輸入の苦労あるあるとかももう一話入れて最後にするかもしれません。
それでは皆様ビールをお楽しみください!

RIO(菅原 亮平)

代表略歴

菅原亮平(すがわら りょうへい)
1979年生まれ、福岡県出身。

  • 鹿児島県ラ・サール中学・高校で寮生活を経て、2002年早稲田大学建築学科卒業。
  • 大学在学中に事業の企画書を持ち込んだ縁で卒業後にタリーズコーヒージャパン株式会社にて1年半ほど勤務。
  • 当時の社長に経営指導を受け、飲食業界に携わる。
  • 2004年六本木に「ベル・オーブ」1号店をオープン。
  • 2005年から、現地よりベルギービールを直輸入し、2006年には卸事業を展開。
  • 2010年9月ベルギー本国より、ベルギービール名誉騎士を受勲。
  • 2014年アメリカからのビール直輸入・卸を開始。
  • 2015年5月、ベルギーにて子会社RIO BREWING&CO.SPRLを設立。
  • 同年6月にEVER BREW株式会社(本社最寄り:虎ノ門)に社名変更。
  • 2016年フランス、サンテミリオンにてサンテミリオンワイン騎士受勲。
  • SASUKE2回出場、マッスルミュージカル初代メンバー